HOME活動報告 > 漢方・統合医療学共同研究講座/総合地域医療研修センター共催、一般財団法人日本漢方医学教育振興財団協賛で「2019年度 診療に役立つ漢方治療の知識・技術を系統的に学ぶセミナー(第4回)」が開催されました。(2019年12月3日)

漢方・統合医療学共同研究講座/総合地域医療研修センター共催、一般財団法人日本漢方医学教育振興財団協賛で「2019年度 診療に役立つ漢方治療の知識・技術を系統的に学ぶセミナー(第4回)」が開催されました。(2019年12月3日)

2019/12/19(木)

2019年12月3日(火)に東北大学大学院医学系研究科漢方・統合医療学共同研究講座/総合地域医療研修センター共催、一般財団法人日本漢方医学教育振興財団協賛で、2019年度診療に役立つ漢方セミナーの第4回が東北大学クリニカル・スキルスラボ5階グループ学習室にて開催されました。本会はお陰様で実際の臨床現場で日々漢方を取り扱う医師や薬剤師はもちろん、学生(医・歯学生、薬学生)、鍼灸師ほかの医療職の皆様にもご参加いただいております。将来漢方・統合医療を担うであろう若手の成長に大いに期待をしているところです。

 

今回は『麻黄(マオウ)剤』でした。今正にインフルエンザや風邪の季節本番であり、この季節の主役となり得る漢方薬達です。当日は20名の参加者がありました。いつもの様にまずは恒例となりました生薬ソムリエを目指す!?ための知識(プレ)アンケートから”予備知識無し”で回答してもらいました。その後麻黄について有田龍太郎大学院生の解説がありました。ざっくりと生薬の写真や実物、効能を学習した後、いつもの通り麻黄を含む方剤を学習しました。そして今回のグループワークは大きくテーブル毎に代表的な麻黄剤として「麻黄湯」「麻杏甘石湯」「麻黄附子細辛湯」を選択しました。参加者もシリーズ第4回ということでだいぶ作業に慣れてきたこともあり、まるでカルタの読み札と絵札の様にどんどん当ててしまっています。このセミナーの学習効果の証と言えるでしょう。

 

そして毎回恒例の煎じ薬の試飲も行いました。今回は麻黄湯が正解でした。今回の煎じの気付きとして麻黄を煎じると“濁る”ということを知りました。この試飲会では毎度”味”はもちろん”見た目(色)”も重要視しており、シリーズでご参加いただいている皆さんには最終的には味と見た目(色)から漢方薬の名前が想起できるようになることが期待されています。いつものことですがご参加の皆さんの内「美味しい!」と仰っていたのは、正にその方々が“冷え”ている、ないしは“これから風邪の始まり(表証)”の証(あかし)だったのだと思います!・・・暮れの仙台も既に真冬の様相を呈しておりますので今回の麻黄剤と第3回で学んだ参耆(ジンギ)剤でこの厳しい冬を乗り切れたらと思っています。

 

会の最後に再度知識(ポスト)アンケートを行い全員の知識向上を確認しました。この様な経験を通じて個々の生薬にも興味をもっていただき、さらに未来の生薬ソムリエ候補がこのセミナーから生まれることを心から期待しております。

 

今回も全ての時間を通して驚き、笑いの絶えない楽しい時間を過ごすことができました。ご参加の皆様には改めまして御礼を申し上げます。

 

今年度の残りのセミナーは、第5回令和2年2月4日(火):桃仁・牡丹皮(駆瘀血剤)・まとめを予定しております。

引き続き皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

 

 

※なお本セミナーは

一般財団法人日本漢方医学教育振興財団2019年度「漢方医学教育推進事業」

より助成を頂いていることを申し添えます。

 

 

 

 

 

 



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