HOME活動報告 > 漢方・統合医療学共同研究講座/総合地域医療研修センター共催、一般財団法人日本漢方医学教育振興財団協賛で「2019年度 診療に役立つ漢方治療の知識・技術を系統的に学ぶセミナー(第5回)」が開催されました。(2020年2月4日)

漢方・統合医療学共同研究講座/総合地域医療研修センター共催、一般財団法人日本漢方医学教育振興財団協賛で「2019年度 診療に役立つ漢方治療の知識・技術を系統的に学ぶセミナー(第5回)」が開催されました。(2020年2月4日)

2020/2/7(金)

2020年2月4日(火)に東北大学大学院医学系研究科漢方・統合医療学共同研究講座/総合地域医療研修センター共催、一般財団法人日本漢方医学教育振興財団協賛で、2019年度診療に役立つ漢方セミナーの第5回が東北大学クリニカル・スキルスラボ5階グループ学習室にて開催されました。本会はお陰様で実際の臨床現場で日々漢方を取り扱う医師や薬剤師はもちろん、学生(医・歯学生、薬学生)、鍼灸師ほかの医療職の皆様にもご参加いただいております。将来漢方・統合医療を担うであろう若手の成長に大いに期待をしているところです。

今回は『桃仁(トウニン)・牡丹皮(ボタンピ)(駆瘀血剤:クオケツ)剤』でした。駆瘀血剤は、瘀血(オケツ)や血滞(ケッタイ)と呼ばれる血の流れの滞りにより生理的な代謝が阻害される状態を改善する薬です。瘀血は多くの慢性疾患(疼痛や冷えだるさ)の根底にあることが多い病態です。それでいて西洋薬には無い効能であり、漢方薬らしい攻めの治療ができる薬です。
今回は22名の参加者がありました。いつもの様にまずは恒例となりました生薬ソムリエを目指す!?ための知識(プレ)アンケートから”予備知識無し”で回答してもらいました。その後桃仁・牡丹皮ほかについて有田龍太郎大学院生の解説がありました。
その後にざっくりと生薬の写真や実物、効能を学習した後、いつもの通り桃仁・牡丹皮を含む方剤を学習しました。そして今回のグループワークは大きくテーブル毎に代表的な駆瘀血薬として「桂枝茯苓丸」「桃核承気湯」「治打撲一方」を選択しました。参加者もシリーズ第5回ということでだいぶ作業に慣れてきたこともあり、相変わらずまるでカルタの読み札と絵札の様にどんどん当ててしまっています。

そして毎回恒例の煎じ薬の試飲も行いました。今回は「治打撲一方」が正解でした。今回の煎じでは“丁子(チョウジ)”という生薬の特徴的な芳香を感じることができました。治打撲一方は証を選ばずに使える言わば“ケガ”の漢方だそうです。日本で生まれた漢方薬だそうで、そのエピソードも伺いたいへん勉強になりました。名称もとても分かりやすいですよね。

会の最後に再度知識(ポスト)アンケートを行い全員の知識向上を確認しました。この様な経験を通じて個々の生薬にも興味をもっていただき、さらに未来の生薬ソムリエ候補がこのセミナーから生まれることを心から期待しております。今回も全ての時間を通して驚き、笑いの絶えない楽しい時間を過ごすことができました。ご参加の皆様には改めまして御礼を申し上げます。
 

 

 

 



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